■■■ RIDEA 非真円チェーンリング ■■■
非真円チェーンリングは本当に普通の真円リングより良いのか?
RIDEAの非真円リングは他の非真円リングとどこが違うのか?
RIDEAの非真円リングは人間の動作を考慮し、いかに人間のパワーを自転車の推進力に効率よく変換するか考慮して設計されています。
以下に非真円チェーリングのどこが良いのか分かりやすく説明してみます。
自転車は人間の足でクランクを回転させチェーンリング・チェーン・スプロケットを通して後輪を回転させることにより推進力を得ているわけですが、クランク(ペダル)は一番上、一番下付近に来たとき(上死点/下死点付近)踏み込めない位置なので、漕ぐ力は伝えにくくなります。
非真円チェーンリングは一定速度で走行中、クランクの位置によって回転角速度が違います。上死点/下死点付近で角速度が増し、上死点/下死点付近に足がとどまる時間が短くなる様に角度設定されています。
つまり、自転車を進めるために非効率的なクランクの位置はさっさと通り過ぎ、漕ぎやすいクランクの位置にいる時間の割合を大きくすると言うことになります。
図1.クランクが漕ぎやすい位置にいる時間の割合 |
クランク1回転にかかる時間をtとします。
上図はこの時間の中でクランクが漕ぎやすい位置にいる時間の割合を示す概念図です。
非真円リングの方が、クランクが漕ぎやすい位置にいる時間の割合が大きいことを示しています。
(横軸は時間です。角度では有りません。)
感覚的には漕ぐという動作の間隔(右足で踏み終わった後、左足で踏み始めるまでの時間)が、真円に比べ短くなるということです。ですから待ち時間がなく、がんがん加速できるという感触が得られます。クランクが効率よく漕げない部分にいる時間の割合が小さいので、クランクが1周する間で推進力を生み出すことに関与できる時間の割合が大きくなっているわけです。
人間のパワーを車輪に伝達する時間の割合が大きいですから、気持ちよく、つい調子に乗ってスピードを上げてしまいます。でもエネルギーを使っているわけですからその分、疲れることになります。
図2.クランクが1回転する時間内でインプットされるパワー |
では、真円リングと非真円リングが同じスピードで走行しているとどうでしょうか?
どちらも同じスピードで走っていれば同じパワーをインプットしていることになります。
実際には
|
> |
ペダルからインプットされるパワー
(回転に有効な力) |
|
となり右の図のようにロスが発生していますが、この部分の効率はペダリング方法によって変わるので、図2.では、インプットされたパワーを縦軸にとっています.
自転車の速度は同じとしますので、図2の、真円リング、非真円リングのインプットパワーの山の面積は同じです。
|
図3.インプットパワー = 回転に有効な力 |
しかし、真円リングは効率よく漕げない時間(b)が長いので、スピードを維持するためには漕げるとき(a)に力強く漕いでおかなくてはなりません。
非真円リングは効率よく漕げない部分の時間(d)が短いので、(c)の区間で程よく漕げばよいのです。
真円リングの場合大きなピークパワーが必要ですが、非真円リングではインプットのパワーが平均化され、大きなピークパワーが必要なくなるのです。
(真円リングのグラフはパワーのピークが4目盛りまでいっていますが、非真円リングのグラフでは3目盛りまでしかいっていません)
同じ総合パワーでも、繰り返し強い力を出すよりも、平均してパワーを出した方が筋肉への負担も軽く疲れにくいと思われます。
これは一定速度での走行の話ですが、あなたが出せるピークパワーを投入すれば、真円リングより非真円リングの方が加速も良く最高速度も上がることになります。
ある人の出せるパワーが4目盛りまでとすると、上図の真円ギアのグラフでは既に限界です。しかし非真円ギアのグラフではまだ1目盛り分パワーを出せます。
つまり、自転車にパワーを入力できる時間幅を広げ、より多くのパワーを入力することが出来るようになったことになります。自転車と人間のインターフェース性能が向上された。といっても良いかもしれません。これこそ人間側に立った設計ではないでしょうか。
違う角度から説明して見ましょう。
一般の真円チェーンリングはクランクが効率よく漕げない位置に近づくと、上死点・下死点を十分通り過ぎるまで待ちなさい、休んでてください、と自転車に言われている様なものなのです。パワーは有り余っていても自転車に投入できないのです。構造上の制限がかかっていることになります。この制限を少なくしていくのが非真円リングです。
実際、非真円チェーンリングに慣れた後、真円リングに戻すと上死点・下死点付近を通り過ぎるのが遅く、まだ漕げる位置に来ないのか、まだか?と言った、実にかったるい感覚になります。非真円では上死点・下死点付近でもっと軽く動いていったのに、真円では重くなってしまった。と言う感覚です。
非真円チェーンリングでは、上死点・下死点付近を通過するときに上の足は前に、下の足は後ろに速く動かす必要があります(自然にそうせざるを得ないのですが)。
大きな力は必要なく位置を移動させる感触です。高速回転時によりこの感触が強くなります。
良く皆さんがクランクをを回すと言う動作が自然と習得できると言うのがこれです。
踏み込む動作だけではなく、次の踏み込みのために位置を移動する動作の感触が得られます。
次に、RIDEAの非真円リングが他の非真円リングと比べどのような違い・特徴を持つのかを説明します。
もちろん変速動作の確実さも、他社より優れた大きな特徴ですが、ここでは非真円のカーブに関して述べます。RIDEAチェーンリングの特色の中でデュアルオーバルという言葉があります。
一般的な説明では、高効率な範囲を40度に設定するためとか、径の大きい部分を40度の設定するためとあります。これは正しいのですが、ポイントがもう一つあります。二つのオーバール(楕円)は形が違うのです、RIDEAのリングは線対称ではなく点対象なのです。上死点通過後の踏み込み開始時と、下死点に向かい抜けていく部分の楕円の扁平率が違うのです。踏み込み開始時は変化率が大きく負荷が比較的早く増加しますが、下死点に向け抜けていくときには負荷減少(回転スピード増加)のカーブを緩やかにすることで、足が追いつきやすくなり関節に負荷をかけにくいと言う細かな配慮がされています。
線対称の非真円リングは、上死点通過後の踏み込み開始時と、下死点に向かい抜けていく部分は同じでよしとしていますが、点対称の非真円リングはこの2つの部分は人間の動作が違うのだから、人間の動作にあわせ、カーブも変えると言う設計思想があります。
この差は走り込んで疲れてきたときに、より出て来ると思います。下死点、上死点に近づいてきたとき、角速度が上がっていきますが、一気に角速度が上がるとついていけなくなりますが、徐々に角速度が上がれば足がついて行き安くなります。
このような特徴を持つRIDEAのチェーンリングは自転車部品の中でも、グレードアップ後の変化が体感しやすいパーツのひとつです。皆さん是非、RIDEAの非真円リングを使用して違いを体感してみてください。きっと手放せなくなると思います。
|