江戸前の穴子って言えば「羽田の穴子」と言うことで、今日はgearstation番外編、小田急線和泉多摩川から、天丼の聖地、羽田の穴子丼を目指して出発です。
先ずは小田急線高架下のお花畑のような側道を辿り野川経由、二子玉川に向かいます。
二子玉川の双子橋で神奈川県側に渡り、多摩川サイクリングロードに入ります。バーベキューを楽しむ人達でごった返す神奈川県側とは対照的に、バーベキュー禁止の二子玉川が眩く輝いて見えます。
ガス橋から再び東京都側に戻り南下。やがて多摩川大橋を過ぎるころから多摩川は大きく東へ蛇行します。
東海道線と京浜急行をくぐり、六郷土手迄くれば対岸に川崎のビル群が見えます。
野球グランドとゴルフ練習場が広がる多摩川大師緑地を抜け、首都高横羽線をくぐると、本日目的地、安藤広重の江戸名所百景にも描かれた多摩川河口、弁天橋、羽田空港西端の天空橋前に到着です。
飛行機が分刻みに飛び立って行く様は圧巻、さすが空の玄関口羽田空港です。弁天様の赤い鳥居の周りには、サイクリストが大勢寛いでいました。
さて肝心の昼食です。本日のお食事処に選んだ「食通ゆたか」は、天空橋の近く、東京湾でとれた地魚料理が味わえるとの評判の店で、羽田沖、超本場の江戸前穴子天丼の名店。店に入ると壁一面に、山田邦子、大場久美子、舞の海、八塩圭子.....著名人のサイン色紙が処狭しと並んでいます。
祭日のお昼下りとあって、お店はかなり賑わっていました。お座敷が空くのを待っておりますと、偶々三十代と思しき外国のお客様と相席ということに。女将は生粋の東京弁で堂々とお品書きを説明、まごつく外人には「天丼しかないよ」のオーラで注文をとるや奥へ引っ込みます。
以下、残された我々、乃ち米シアトル在住の静かな面持ちの韓国人男性と元気印の香港人女性のカップル対、gearstationが誇る精鋭メンバーによる、北京語・広東語・英語の乱れ飛ぶ国際交流の始まりです。
まずこのお二人、10日間の日本滞在で本日は最終日、明日離日。此れまで新宿や銀座でショッピングを楽しんだ後、箱根で温泉、足利では藤の花まで見に行った、とのこと。今日昼食後は、お台場のゲームセンター(joypolisでしょうか)に韓国男を連れて行く予定とか。「東京の交通網は複雑でよくわからない」と控え目にボヤく韓国男を尻目に、香港女がgoogle map頼りにグイグイ引き摺り回しているご様子ながら、お二人とも日本の旅を堪能している風で、安堵しました。しかし近頃の外国人旅行者は足利まで行くんですかね~最終日に羽田の天丼屋も???羽田→お台場の電車乗り継いでの移動も難易度高いよ、迷い子にならないでねぇ。香港女にすっかり仕切られている韓国男、頑張れ~と心の中で応援する私達でした。
そうこうするうちに、女将が穴子天丼を持って現れます。汁だくのご飯の上にサクッとした衣を身にまとった肉厚の穴子、外はサクサク、中はしっとり、ふっくらホクホク。穴子の味はダントツで、一同黙々と頂きました。
因みに、同店の「ボサ海老の天麩羅」、静岡の桜海老のかき揚げに似る、と聞き注文せずにはいられない筆者でしたが(詳細は2016年度の番外編ご参照)、本日は超多忙につき提供出来ないとのこと、残念でした。次回は是非。
アジアのカップルを見送った後、帰りは「羽田の渡し」の大師橋から神奈川県側に渡ります。
多摩川河口青少年サイクリングコースを経て、京浜急行大師線東門前からが川崎大師の表参道。真言宗智山派の総本山、1128年建立の川崎大師金剛山金乗院平間寺を参詣です。
トントコトントコ、川崎大師名物の飴を切る軽快な包丁の音に誘われ、葛餅屋・饅頭屋・蕎麦屋が軒を並べる仲見世通りを進みます。
こどもの日とあって、山門入口には猿回しに大勢の人集り、賑わっていました。
参詣後は、傾きかけた夕陽を浴びながら、多摩川サイクリングロードを、南からの追い風を受けてひたすら北上。
六郷土手で東京都側、最後は東海道新幹線に程近い丸子橋を渡り、神奈川県側を進むこと更に10キロ、小田急線登戸駅で解散です。
今日も1日良く遊び良く食べました。走行距離は50キロ強、国際交流も出来たし、程良い筋肉疲労で、今夜はグッスリ眠れそうです。ありがとうございました。ではまた。
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