2018年1月20日
Gearstation番外編、年始恒例の寒中我慢大会第2弾。二十四節季大寒の今日は橋本店長の故郷、呑川(のみかわ)を辿り、羽田空港国際ターミナルで遅いお昼ご飯を食べるプランです。 |
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小田急線豪徳寺駅10時集合。まずは、彦根藩井伊家の菩提寺にして、招き猫発祥の地、豪徳寺を参詣しました。豪徳寺は、文明12年(1480)、世田谷城主・吉良政忠が建立した曹洞宗の寺。彦根藩2代藩主・井伊直孝が、鷹狩りの帰りに、寺の門前でしきりに手招きする「猫」に遭遇、寺に立ち寄ったところ、俄かに雷雨に見舞われたそうです。雨に濡れず、和尚の法談も聞けたと直孝は大いに喜び、豪徳寺を井伊家御菩提寺にしたそうで、幕末の大老井伊直弼もここに眠っています。豪徳寺では、招き猫を「招福猫児(まねぎねこ)」と称し、「招猫殿」には願掛け成就のお礼におびただしい数の猫が奉納されています。因みに、豪徳寺の猫は赤い首輪に金の鈴、右手を上げて福を呼ぶ、可愛らしい白猫ちゃんです。「招き猫は福を得るチャンスを与えるが、福そのものは与えない。チャンスを生かすは本人次第」ということで、小判は持っていません。筆者も開運招福・商売繁盛を願い、愛らしい招福猫児、一体頂いて来ました。それにしても、豪徳寺→彦根藩主→招き猫→彦根城ゆるキャラ『ひこにゃん』だったんですね。今更ガッテンです。東急世田谷線に沿い、上町駅前から南下。田園都市線桜新町駅を抜け、国道246号線を越えたとこから、橋本店長の故郷呑川が始まります。呑川は、世田谷区桜新町付近の品川用水の漏れ水と、深沢の湧き水を源流とし、世田谷区、目黒区八雲を通り、緑ヶ丘で九品仏川と合流、大田区羽田近くから東京湾に注ぐ全長14.4㎞の二級河川です。上流は下水道幹線として暗渠化、地上部分を呑川緑道として整備、土手の桜が約300本残る長閑な遊歩道です。
呑川親水公園から一旦外れ、駒沢オリンピック公園でランナーに混じって園内を一周です。駒沢公園は1922年昭和天皇の摂政時代、エドワード英国皇太子を招いてプレーした東京ゴルフ倶楽部があった由緒ある土地です。1940年の東京オリンピックのメイン会場の予定が、日中戦争の長期化に伴い開催返上となるも、1964年の東京オリンピックでは第2会場として、サッカー・バレーボール・ホッケー・レスリングの競技が行われたそうです。「東洋の魔女」バレーボール日本女子チームがソ連を倒し金メダルを獲得したのはこの駒沢公園だったんですね。モニュメントやスタジアムは今見ても充分前衛的で、特に目を引くのが、中央広場にそびえる高さ50mのオリンピック記念塔。コンクリートを重ね、五重塔に似たデザインは、1964年大会の象徴なんだそうです。東急東横線都立大学駅を過ぎ、東急大井町大岡山駅の東京工業大学辺りから呑川は急に川底深く、川幅広い、都会の川に変貌します。新宿区落合下水処理場から高度処理された水を放流しているため、水量も圧倒的に増えていました。東急池上線石川台駅を越し、東海道新幹線を潜り、池上本門寺を左手に見て、JR蒲田駅、京急蒲田駅と進みます。蒲田の辺りでは潮の干満で水が流れず、酸素不足から生じる悪臭を防ぐ為、爆気装置を設置して川水に酸素をブクブク注入しています。そういえば映画『シン•ゴジラ』でゴジラが上陸したのは呑川、蒲田駅前で暴れてましたよね。
子安八幡宮まで来たら、東京湾は目と鼻の先。呑川とはここでお別れ、京急空港線大鳥居駅前から環状8号線に入り、羽田空港の標示を追ってひた走ります。突然視界が開け眼前に飛行機、羽田空港に到着。多摩川の河口が広がる辺りまでくると環状8号線の終点、国際ターミナルです。自転車をこっそり置いて、出発ロビーからエスカレーターで5階の展望デッキに出ると、まさに台北松山空港へ飛び立とうとしている中華航空機が。台湾に一寸里心のついた、橋本店長でした。4階の江戸時代の街並みを再現した『江戸小路』には、数え切れない程のレストランがありまして、予定通り遅めの昼食です。本日はこれまで、31.5kmお疲れさまでした。又夏にお目にかかりましょう。ではまた。
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